DONのヨット暮らし

Mais ou sont les neiges d'antan?

荒城の月

2008.11.3(月、祭日)
朝から曇り。雨が降ってきてもおかしくない曇天。
やや涼しい。
トイレも済まし、7時半。毎朝、テンダーで沖の船から陸に移動する。

8時半出港。
きのうよりはやや風が弱いが帆走で初島に向かう。
波はきのうより穏やか。

熱海の手前3マイル当たりで波も穏やか、風はアビーム寄り、帆に風をはらませ波を分けてヨットは走しる。
突如、荒城の月が浮かぶ。春高楼の花の宴、巡る杯影さして。の詩、曲そのままであった。

熱海港入口に近づくと突如、西の吹き降ろしが噴出す。高い波は立たないが海面は真っ白。急いで3ポン。港入口から吹いて来る。
ジブを巻き、セイルダウンして入港。
西の風が強いと岸壁に向かって船が流されるので舫いを取る際、慎重を期す。
舫い終わって12時15分。

外出して、車で網代伊豆多賀熱海梅園奥、来宮の上の方と移動して今(5時10分)船に戻ったところ。
物凄い西風。飛ばされそう。熱海市内も強い風。
私の2mのテンダー、Sportyacで陸から船まで行けるだろうか、途中で引っ繰り返るのではないかと気になったが、船は風下にあるのでなんとかなるだろうと強風の中もう暗くなった海面を漕ぎ出す。
以外に風に逆らって推進できる。頼もしい。ただ揺れが大きい一瞬があり冷やとした。
今なら海に落ちても水温はそれ程ひくくないだろう。風下に流されるのだから船まで辿り付けるだろうなどと考えながらオールをこぐ。
瞬く間に船に着く。

船内に入り気象情報を見たくてパソコンに電源を入れる。
強風波浪注意報は南伊豆にしか出ていない。
アメダスで風速を見るが網代では7m。つまり熱海限定、特有の西の吹き降ろしだ。
他の地では風はたいしたことが無い。
地形の関係で熱海及び熱海沖だけ西の吹き降ろしが猛烈に吹くことがあるのだ。
時には台風の様な風が吹く。いつも西風だ。つまり伊豆半島の山から熱海の谷に向かって風が吹き降ろす。
今日のセイリングの終わりもその現象だったのだ。

夜8時。風強い。ジブファーラーがとけるないようパルピットに乗ってジブを細ロープで縛る。風に飛ばされない様、フォアステーにつかまりながらロープを巻きつける。
ブームにしばったメインセールが風をはらんで痛まない様、セイルカバーを取り出して設置する。
風の音がゴーゴー、ヒューヒュー鳴っている。