船内温度3度
寝ていて今朝は少し温度が低いと感じたが連日同様、船内温度3度。
今日は雲っているが、やはりデッキで朝食。
船上燈下
船で読むのに今回持ってきたのは、
・梁塵秘抄、秦恒平
・土佐日記、林望
・一葉の四季、森まゆみ
驚いたのは梁塵秘抄は、なんと明治44年になって初めて写本が発見されたのだ。
徒然草に「梁塵秘抄の言葉こそ、また哀れなる事は多かめれ」とあり、群書類従に詩論の部分が出ていたので名前は世に名高かったが詩の内容は長い間幻のままであった。
私もこの本を読むまでは日本の古典として古代から現代に至るまで日本人に愛唱されて来たものと思っていた。ところが勅撰集として編まれた後、その詩を記したものは1書のみ800年後に発見されたのだ。
私が愛する梁塵秘抄とはこの様な歴史を持っていたとはと驚き、我々の受けた教育の至らなさと自分の不明さに呆れるばかりだ。
土佐日記はいつか一度チャント読んでみたいと思っていた。
私は紀伊半島から四国の日和佐に取り付き、四国の太平洋岸を日和佐→甲浦→室津→奈半利→高知と辿った。
このコースは1000年前、紀貫之が国司としての任地、高知から京に向け帰る時に辿った港を逆に進んでいたんだと高知に着いたころに解ったからだ。
例の「男もすなる日記といふものを、女もしてみむ、とて、するなり」で始まる短い航海記。
古今集の撰者でもある紀貫之の土佐日記は源氏物語より前に書かれたものだ。
それにも関わらす、非常に読み易い。原文を解説無しでも概略理解できる。簡潔な表現である。
つかまつれり、たてまつらせたもう。などは一切無い。
源氏は解らない。一度、真面目に原文を読もうと試みたが解り難い。みんなホントに解っているのかね。
土佐から京に到着するまで、2ヶ月弱かかっている。
1000年前はかなり風待ちをしている。また櫓で漕ぐことも多かった様だ。
ヨットは1000年前の船と大差は無い。
上記2冊は梁塵秘抄を、また土佐日記を愛する著者による愛情溢れる好著である。
一葉は遥か昔、学生時代からの愛読書で今も時折読み返す。
一葉は日本の宝である。
その一葉の身辺を扱ったものなので一葉の四季を購入。
今日は下着を洗濯。ハーバー近辺のコインランドリーがつぶれてしまったのだ。
写真:
・今朝の朝日は7時、雲の間にのぞく。