DONのヨット暮らし

Mais ou sont les neiges d'antan?

56日間の日本海船旅を楽しみ、響灘に戻る

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2014.8.14(木)
56日間の日本海船旅を楽しみ、響灘に戻る
江戸時代より角島が日本海航海の始まりであった。
角島を越え、日本海に入る。
行きたかった隠岐の島での17泊の日々を含め、
2ヵ月弱、日本海にいたことになる。
帰りは角島に寄らず、萩から一気に響灘、室津に戻る。

萩浜崎商港→角島→室津 43.9マイル(79キロ)
天候が芳しく無いので、一気に室津に向かう。
招福さん達は6時前に川尻へとスタート。
私はいつもの様に朝食をしっかり食べ、トイレも済まして出発。
商港内でメインを揚げ、6時40分スタート。

萩浜崎商港を出てすぐ、計画航路を進むと、
上下黒中赤の浮標にぶつかるので避けること。浅瀬と思われる。

川尻岬の沖はいつもの様に波が悪い。
本州北西端なので当然だろう。

今日の航海の眼目は角島の橋の下、海士ヶ瀬戸だ。
気象庁潮汐情報ではこの近辺は萩しか出ていない。
萩の潮汐表では。満潮0:49と13:05、干潮6:43と19:24。
13時ぐらいを目指して進むつもりであった。
所が、色々潮汐について見ている内に、海上保安庁
潮汐推算」を見つけ、見てみると、角島近くに特牛とある。
ここはいったい何処だろうとグーグルマップで調べる。
ナント、ここはドンピシャ、角島の橋の下であった。
特牛はコットイと読むらしい。それによると満潮は12:30。
それに合して、30分位手前で海士ヶ瀬戸を通過するつもり。

海士ヶ瀬戸に注意!
海士ヶ瀬戸は非常に危険な場合あり。
私は海士ヶ瀬戸、橋の下を通過するのは3度目だ。
最初にくぐった時は風もわりとあり、結構船が左右されたが、
それほど、厳しい状況では無く、2度目は極静かに通過した。
注意するのは緑の浮標に気を付け、50m幅の狭い水路から外れなければ問題無いと思っていた。
ただ、満潮か干潮の前後の方が潮の影響は無いだあろうと判断していた。
今回、初めて北から橋をくぐる事になった。
橋に近づくと風が強まる。メインをゆるめ風に流しながらアプローチ。
橋をくぐるのは満潮12時30分の50分前、11時40分。
橋に近づくと橋の下あたりから先で白波がたっている。
そのまま橋をくぐり、白波に突入。
この白波は川の激流の様。艇が左右に持って行かれる。
何しろ50mの幅しかないので緑ブイを左すれすれに、
艇を真っすぐ保つのに、ティラーで左右をコントロール
普通の推進力では対応できないのですぐ、2500回転に上げる。
真っすぐ、真っすぐとティラーを全力であやつる。
この激流は非常に短い。2つ目の緑ブイの手前では白波が消えている。
激流を乗り越えホット一息。
皆さん、海士ヶ瀬戸は要注意です。安易に考えてはいけないと解りました。
どの様な場合にこの様な激流になるのかは未だ不明。
海況の悪い時は角島の外を廻った方が良いかもしれない。

室津に着いてから水路誌誌で調べました。
上げ(下げ)潮流南方(北方)へ流れ、高低潮時の3時間後に最強になる。
最強流速は上げ潮流が0.6ノット、下げ潮流が0.7ノット。
とある。
つまり潮流としては1ノットにも満たないのだ。
問題は激流だ。そのことには水路誌は触れていない。

角島近辺は浅瀬が多いので、針路は予定航路どおり、
緑ブイから角島白燈台を目指まで行き、
室津への計画航路を進む。
室津に向かうと少し落とせばクローズホールドになるので、
エンジン停止、室津の前まで帆走を楽しむ。
今日は微風の予報であったが、結構風が出る。

室津に入ると、前回は1艇もいなかった陸側のポンツーンに
何艇かヨットが居る。
古い海側の傷んだポンツーンは取り除かれ、ポールだけ立っている。
根元の方のポンツーンに何艇かはまだ、残っている。

前回と同じく、岸壁にスターンアンカー、槍着けで無事室津着。

海保、潮汐推算点選択
http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KANKYO/TIDE/tide_pred/index.htm
気象庁潮汐
http://www.data.jma.go.jp/gmd/kaiyou/db/tide/suisan/index.php

写真:
室津に舫うECHO POINT(次の日撮影)
 後の方に見えるポールにあった前回私が一旦留めたポンツーンは
 全て取りはらわれていた。