DONのヨット暮らし

Mais ou sont les neiges d'antan?

大波を越えて銚子港着

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2015.9.14(月)
大波を越えて銚子港着。
那珂湊港→銚子港 37.8マイル
昨日から今日出港するかどうか迷う。気象庁予報では風10m以上が続く。
早起きして出港の準備。
4時半頃、流星号さんが今日はどうしますかと陸から声。
強風注意報が出なければ出港するつもりと答える。
5時の予報。長く続いた波浪注意報は解除。
風10m以上だが強風注意報は出てない。出港を決める。
張り巡らされた舫いロープを一本一本外す。
最後に長いロープで岸壁からバウに取る。
北の風、真っすぐに立つ。
メインは昨日の内に2ポンにしてある。
陸から再度、流星号さん。
銚子で台風避難をしているSANAさんと電話で話したところ、
今朝、巻き網漁船が出港して行ったが、風と波ですぐ引っ返して来たとのこと。
これで、流星号さんは出港停止を決める。
巻き網漁船て、大きい漁船だ。それが引返してくるとは。
2ポンから3ポンにメインをちじめる。
北の風、追手だ。なんとかなるだろう。

港内でメインを揚げ、一文字の赤燈台を6時40分通過。
北の風だが沖に出るまでは横から風と波を受ける。
波が悪い。
また同じ経験をしてしまった。
台風余波で待機していて、波浪注意報解除とともに出港した場合、
必ず、予報と違い、波は非常に大きい。
うねりと共に、かなりの高く且つ悪い波。
と、大きな波を横に受け艇全体と私の上に海水が落ちて来る。全身びしょ濡れ。
左右に激しくローリングする船の中でヘンリーロイドに着替える。

銚子港の燈台を1本で目指す。
波高し。うねりと共に大波が来る。
艇が大きく傾く。
北東の風の予報が東寄りになり、波と風を横から受ける。
ときおり、特に大きな波が押し寄せる。この繰り返し。
これが7時間以上つづくこととなった。
那珂川沖は当然、波が予想どおり悪くなる。
川からの流れ物を細心の注意を払ってワッチを続ける。
水面が隠れるのでジブは張れない。
木製の電信柱が流れてくる可能性もあるのだ。
幸い、大きな漂流物にも出会わず、那珂川河口を無事通過。
波の状況は同じ。
つくづくブルーウォーター33の素晴らしさを実感する。
大波を立派にしのいでくれるのだ。
他の艇であれば、艇のコントロールに奔走させられるだろう。
今日は出港停止にしたマイレディの流星号さんは正しい判断だった。
軽いレース艇ではとてもしのげなかっただろう。
3~4回、艇全体をスプレーが覆ったが、オートパイロットがズット機能してくれた。

鹿島港沖には大きな本船が4艇ほど遠くから目視出来る。
1艇のみ港にゆっくり向かっている。その他はアンカーを打ち、風に立てて停泊している。
銚子港燈台10マイル程前から小さな浮遊物、ゴミが見え始める。
氾濫で今、大事件になっている鬼怒川も利根川に注いでいる。
日本でも一位か二位の河川である利根川を横断して銚子港にはいるのだ。
どんな浮遊物があるかもしれない。
コックピットより少し高い位置、ウインチの横に座って周囲を注視。
水は泥の色に変わっている。
悪い波が次第にさらに悪くなってくる。
北東からの風と波が利根川の流れに逆らって、ぶつかっているのだ。

銚子港燈台に近づくにつれ、波はさらに大きく悪くなってくる。
これでは巻き網漁船も引き返すはずだ。
那珂湊を過ぎ、銚子港まで鹿島沖の大型本船以外は船を見なかった。

大波を受けながら、ようやく銚子港の始めの白燈台を過ぎ、次の白燈台と赤燈台を抜ける。
港内に入り波は無くなる。
艇を風に立て、メインを降ろす。
そう言えば、波のことで頭がいっぱいで、風のことに全く注意が向かなかった。

銚子港内の流木やゴミ類を漁師さん達が除去、掃除しているとラジオやテレビが報道しいてた。
心配したが、北の風で南に吹き寄せられているのか、水路には流れ藻があるが、大きな浮遊物はなかった。

台風避難の漁船がロープを張り巡らしているとの情報.
着けらるかなーと心配しながら,一番奥の泊地に向かう。
いつも留めている所に、流星号の友達のSANAさんが係留している。
トイメンがチャント空いているではないか。
ゆっくり、北風に立てて、横付しようとしていると、
陸からSANAさんが舫いを取ってくれる。
舫いを完了して、14時50分。

SANAさんが、今日は風が強い。台風が一番接近した時より強いとのことであった。

整理を終わり、道の駅の店で野菜と魚を買って帰り、
すぐ、銭湯へ。
2階にコインランドリーがあるので潮を被ってしまった衣服を洗濯。
風呂を済ませ、二階で洗濯物を取り出し、艇に戻る。

もうすっかり暗くなってしまった。
でも何か一安心の気分。銚子は気持ちの良い所なのだ。

写真:
・いつものところのトイメンに舫うECHO POINT(翌日朝撮影)