DONのヨット暮らし

Mais ou sont les neiges d'antan?

下田の朝、宮崎に発つ船を見送る

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2013.6.7(金)
5時前にペリーロードの起点、澤村邸の隣にあるきれいなトイレに顔を洗いに行く。
このトイレは建築家が設計し、器具も選択したなかなか快適なトイレなのだ。
船から5、6分で行ける。
顔を洗って船に戻ると、となりの艇は出港するところ。
きのう午後、ヨットが入港してきて、横抱きしている私の艇に横抱きさせてと声がかかる。
話をしてみると伊東から宮崎に回航するとのこと。乗員3人。
宮崎サンマリーナなら頓馬(艇名)の石川さんは良く知っている。
私のロング航海で出会った個性ある魅力的人物の一人だ。
私は「沖縄に行くぞー!」とか目的を設定してのロング航海はしない。
南へ南へと行く内、気が付いたら沖縄に着いていたといった塩梅だ。
ただ、奄美、沖縄に辿りついた大きなきっかけは頓馬、石川さんのおかげがある。
初めてのロングに出て、私にトカラ列島を渡れるだろうかという不安と疑問があった。
トカラが一番の懸念であった。
ここは流されたら太平洋だ。
ヨットでの航海、航路情報で役に立つのは野本謙作さんの物ぐらいしかなかった。
自作のヨットで、トカラ列島を渡り、何度も奄美に行っている石川さんは、
静かに独特の語り方で、「大丈夫です。行けますよ」と言ってくれた。
黒潮に相当流されると想定した私の作った航路に、
これで良いと思うとか、各島の港の状況を教えてくれた。
そういったやり取りから私は屋久島を経て、トカラを渡り、奄美、沖縄への航海が始まったのだ。
有難うございました、石川さん。

横着けしたヨットのメンバーに石川さんによろしく伝えて欲しいと依頼する。
そのヨットが今、5時10分に出港していった。
今日は下田には強風波浪注意報が出ているので、一日下田で遊んだらと言ったのだが、
先を急いでいるので一応出港し、良く無かったら戻るとのこと。
艇長は石川さんのことも良く知っているかなりのベテランと見た。
石川さんを知っていると伝えるとむこうも何処かで会った人と感じた、
サンマリーナであったんだ、とのこと。
下田には強風波浪注意報が出ているが、今日の泊地、御前崎には出ていないので、
波は悪いだろうが、石廊崎を越えればなんとかなるだろう。

御前崎マリーナについては未だ、泊地情報にアップしていないので、
プリントアウトした私の航路計画と満天星さんの情報を昨日、渡してある。
こういった出会いが出来る。これもヨットでのクルージングの楽しみだ。

昨夜は猛烈な雨が降っていたが、今はほんの小雨。無事ついてくれるだろう。
お茶を飲みながら、とても強風波浪注意報が出ているとは信じられない
静かな下田港、横抱き泊地にて6時。

昼食後、直ぐ近くにある宝福寺へ。
ここで、勝海舟土佐藩城主、山内容堂坂本竜馬脱藩赦免を願い出る。
容堂は酒の飲めない海舟に、先ずは盃にいっこんと、おおさかずきに酒を見たした。
海舟は飲めないのみ見事飲み干し、竜馬の脱藩赦免を認めさせた。
その時のものと称する朱塗りのさかずきが飾られている。
容堂から受け取ったという赦免を確証する手書きの扇もある。
この話はしらなかった。
私は勝海舟がいたことで、日本人であることの誇りを感じる。
勝海舟全集は二つの出版社から出ているが、それぞれから選別したものを、
10冊は持っている。
この話は海舟が自分で書いているらしい。探してみよう。

気になること。
チョット前、宮崎サンマリーナメンバー、艇長から電話。
御前崎マリーナに、聞いた通り、手前の赤緑ブイかた先の赤緑ブイまで真ん中を進んで、
緑ブイを左に見ながら曲がったところ、ゴンとオンザロック。後進に入れてまたゴン、
少し移動してゴンと3回オンザロック
マリーナに電話で話したが、そんなはずは無い、入り方が悪いんだの一点張りだったそうだ。
うーん。やはり御前崎マリーナの入港航路については問題があるようだ。
手前ブイ中央から先のブイ中央で進んでも、オンザロックする場合があるのだ。
インターネットにオンザロックしたと言うのが出ていたのはそれだな。
艇長は大潮ということもあるとは言っていた。
確かに、あさってが大潮だ。今日の御前崎はは10:44が干潮。潮が低かったことは確かだが、
ぶつかるほででな無かった様だが、艇が当たるとは問題あり。
ブイが流れるのではないか。
県から委託の業者がマリーナを管理している。
県はきちんと調査、測深すべきだ。

写真:
・下田、川での横抱き風景。一番外がECHO POINT。むかしからヨットマンはこうしてきました。
勝海舟土佐藩主、山内容堂があった宝福寺。坂本竜馬土佐藩士。当時脱藩状態。
・勝が飲み干した朱の大さかずき。本物ですかね。