与論島 茶花港
2006.10.27(金)朝、9時。時々雨が降る。
昨日は与論町役場の池田さんに誘われ、町役場をのぞく。池田さんは前は観光課であったが、今は企画調整課にいる。席で話ながら、池田さんが与論島寄港証明書を発行してくれる。B5版カラー、発砲スチロール台紙張りの立派なもの。その上、与論町のホームページトップに久しぶりに訪れたヨットのお客さんとして大きく写真入りで掲載される。
サッキ、外から声があり顔を出すと外人。マストが見えたので驚いて着てみたとのこと。与論島にはめったにヨットは来ないとのこと。多分、珍しく与論に寄ったヨットも次の日には出ていくので目にする機械がないのだろう。イギリス人ヨットマンで今は与論島で暮らしているとのこと。前は油壷にタシバの船を置いていたとのこと。
池田さんが来たのでさっきイギリス人のヨットマンが来ましたよと言うと、作家の森瑤子の旦那さんですとのこと。森瑤子は与論島に別荘を建ててこの外人と暮らしていた。亡くなった後、外人はそのまま別荘で暮らしているとのこと。
夕方、飲み会に誘われ、行ってみると職場の人たち。有名な与論献奉を体験する。これは与論島独特の酒の飲み方を言う。黒糖焼酎(島の有泉であった)を平たい大きな杯に注ぎ、延々と回しのみするもである。体験してみて解ったがただまわしのみするのではなく、自分の所に杯が回ってくると正座して威儀をただし、一言語るのである。私は最初回ってきた時、ただ美味しく飲み干し杯を返した。そのあと、飲んだあとは何かを述べるのだと説明してくれる。
また、回し飲みというのは正確ではなく、回し飲みの親がいる。親は杯に酒をいれ、相手に酒を勧める。受けた酒を飲み干すと親にその杯を返す。親は戻された杯に叉、酒を満たし、先ほどの左の人に酒を進める。この繰り返しなのだが、どういう間合いか、親も移動して行く。
まわし飲みであるが、無理強いはしない。無理強いの雰囲気は与論島に無い。あまり飲めなければ飲める量を飲んで親に返す。ただ、親はこの残っている酒を飲んでしまわなければならない。つまり親は酒がかなり飲めないと勤まらない。
受け皿つきの大杯に氷の入った黒糖焼酎を飲み、正座して一言述べるて行くのはなかなかの雰囲気である。与論では酒は憂さばらしや、愚痴の言い合い、他人の中傷と言った、われわれサラリーマンの酒場での飲み会とは異なり、酒を肴に自分と世を語り会う何かゆったりとした会と感じた。
どっぷりとこの会に浸りたかったが、紹介してくれた民宿で風呂に入りたく、途中で退座する。
有泉はなかなかいまい。飲みやすいので飲みすぎるので無いか。20度。
写真:
・立派な寄港証明書
・与論島のくだもの。土地の人が売っていて全部で250円。赤いのはサッキ食べてしまった。美味い。