DONのヨット暮らし

Mais ou sont les neiges d'antan?

陶器作家、小野哲平、村田森

イメージ 1

2010.12.24(金)
手がけていた物を22日に、ニューヨークの温さん宛て送った。
着くのに1週間ぐらいはかかるので、久しぶりに熱海に行こうと朝から準備。
念の為、fedexの番号による追跡調査を今してみると、おととい夕方に送ったものがニューヨークでの通関手続きも終了し、ナントもう先方に到着となっている。
いくらfedexが早いとは言え、発送日を入れて3日でニューヨークに着くもんかね。信じられない。
そこで電話待ちなので、自宅にいることになったのでチョット番外編、陶器の器としました。

写真の左の湯のみは小野哲平の作品。
右の白いのは村田森(しん)の作品。

ルーブル美術館の展示で世界の美術界を騒がせている現代美術作家、村上隆が運営するKAIKAIKIKI Galleryで小野哲平 陶展が12月3日~12月16日に開かれた。
その展覧会で購入したものだ。

私はオープンから1時間後ぐらいに展覧会会場に入った。すでに何人も人がいる。
一つ一つ丁寧に作品を見て行く。
これは欲しいなと裏をひっくり返してみると既に赤シールが貼ってある。購入済み作品なのだ。
これはと手に取る作品の殆どに赤シールと白シールが貼ってある。
気に入った作品を示し、この様な作品は他にもあるのですかと会場の若い青年に聞くと奥から何点か作品を出して来てくれる。
そこで選択したのが上記の器だ。
裏に白いシールがあるのは売約済みでも展示会終了まで会場に置いておいて欲しいと作家、小野哲平が指定したものと解る。
そこで展示会が終了してから取りに行った。
驚いたことにおととい、村上隆からの荷物が届き、中に展示会終了まで会場に残しておいてくれたサイン入りの礼状と著書「芸術闘争論」定価1,800円が入っていた。
多分、村上隆も今回の大成功がうれしかったのだろう。

KAIKAIKIKI Galleryは現代美術、それも特に先端的な作家を紹介している。
小野哲平は陶器の作家だ。普通に見れば現代美術とは遠いところにいる。
今回、何故KAIKAIKIKI Galleryが小野哲平展を開いたか。
チャンとしたパンフレットが作成され、村上隆が詳細にその理由を述べている。
文章はわかり難い。

ギャラリー全部を使用し、1000点の作品が出品されている。
窯8回分の量だ。
そしてどのくらい売れたのだろう。
気が付き難いが、ギャラリーのサイトのLinkから辿ると担当者のTwiterを見ることが出来る。
最終日のコメントでナント、1000点殆どが完売したとわかる。
1点平均7000円ぐらいとして700万の売上だ。
(このTwiter記事は次の日削除してあった。売上について触れていたので怒られたのだろう)
陶器作家の世界では大変な話題になっているに違い無い。
陶器は若い女性に人気があり比較的良く売れるものだ。
しかし、作家ものを扱ううつわ屋は少なく、作家作品が売れるのは月に何点と言った状況だ。
こんな形で作家の陶器が美術品愛好家の間で広く知られかつ大きな販売に結びつく。
村上隆のしたたかなマーケッティング力に驚く。

今回の展示会の企画には桃居のご主人も参加し、作家小野氏、村上氏、広瀬氏と3人の力が結集した結果と言える。

小野氏の作品は今までは力強いしかし、ごつい感じであった。
今回の作品はどれも力強くかつ繊細なものとなっている。
今、最も気に入った器として毎朝、毎日お茶を楽しんでいる。

京都の陶器作家としてつとに名をあげつつある若い村田森氏の作品は写真のみで実物を見たことが無かった。「楓」に寄った時、店主とその話をすると、たまたま来週、姉妹店の器とCAFEのSHIZENで個展をやりますと教えてもらう。
早速、11月27日のオープン日に出かけ、手に入れたのが右側の白い器だ。
オープニングなので村田氏も来ていた。
この日は休みだったので珍しく嫁に行った娘も一緒に家族4人で個展を見にいくこととなった。
村田氏は村上隆が「一言で言って天才ですね」と語った陶器作家だ。