DONのヨット暮らし

Mais ou sont les neiges d'antan?

かっては捕鯨基地として知られた鮎川港着

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2015.6.7(日)
入ったヨットマンは少ないと思いますが、かっては捕鯨基地として知られた鮎川港にやってきました。
母港、スパ・マリーナ熱海で仲の良かった捕鯨船団、船団長が私が鮎川港に寄ったと語ると、
非常に懐かしんでいました。船団長は今、海外旅行と碁会所や料理教室通いに専念されてます。
私の次女が震災のボランティアとしてあれこれ作業をお手伝いしたのもこの鮎川港でした。

塩釜離岸に際し、強風だったので、アンカーが無事上がるか懸念があった。
また、マッド用にアンカーを設定したのに1回目は利かなかった。
海底はどうなっているかをアンカーを揚げてみれば解る。興味深々。
ゆっくり、アンカーロープをたぐる。
アンカーの真上に来たところでアンカーロープを手で引っ張る。丸で反応なし。
双綱を手で引っ張る。これも反応無し。
アンカーロープをウインチで引っ張り揚げる。上がってこない。
双綱をウインチで引く。一旦とまったが、するすると上がってくる。無事アンカー引き上げ完了。
双綱の力は強い。
海底はやはり泥であった。
泥を餡かーが多量につかまえて来た訳ではないが、真っ黒にヘドロでよごれたアンカーになっていた。
用意しておいたツルベで海水を汲み、これも用意しておいたブラシで表面を擦ってヘドロを掃除する。

港内でメインを揚げ、6時50分スタート。
港内を出るまでに、釣り船と思われる漁船が3艇ほど追い抜いて行った。
狭い航路なので、ヨットの直ぐそばを通過。挽き波が大きい。
航路には何か所も右に緑、左に赤の大型ブイを通過。

外海に出てセイルアップ。南の微風。ほぼアビーム。晴天、緑の島々、緩やかな山の連なり。
鮎川に入る航路の手前、田代島付近に3艇の巨大船が止まっている。
田代島と綱地島を右に見ながら水路に入ると前からの風に変わる。

鮎川港の入口に赤燈台が無い。大きな赤ブイがある。
港入口の左右に魚網。
驚いたことに港入口を塞ぐ様に魚網が見える。
ゆっくり赤ブイに近づき右にみながら港入口を通過しようとして、解った。
岸壁に看板。
港入口を塞ぐようにあった黄色のブイは海底作業中を知らせ、防御するブイであった。

報道では何度もみた鮎川がどう変わったのか。
ヨットを着けられるのゆっくり港内を見る。
遊覧船用の大型桟橋は前のままだ、岸壁は空いているところもあるがかなり埋まっている。
海底をさらったのか、水深が18mとかむやみと深い。
以前留めた場所近く、邪魔にならない様、一番隅に槍着け。12時10分舫い完了。
ハラがへったので、片付けは後にして先ず昼食。

これから上陸します。港内、工事だらけの様です。13:20

うーん、鮎川の復興は相当遅れている。
大きな桟橋がありそこに頻繁に観光船がやってくる。
しかし、その待合所は未だにプレハブで水道さえ来ていない。
トイレは工事現場にあるタイプ。
水について、飲めませんと注意がある。
水道が来ておらず、タンクで運んだものを使っている。
港で水道が来ているのは魚の荷揚げ場所のみだそうだ。

鮎川には捕鯨船の巨大な本物が陸に展示されている。
これは以前のままだが、その背後にあった洒落た展示館は消滅していた。
岸壁に沿って並んでいた商店、土産屋、レストランなども全て無くなっている。
津波で流されたのだろう。
それにしても、何故水道、トイレなどのインフラが手つかずなのだ。

写真:
・荷揚げ場の隅に槍着けしたECHO POINT
・工事看板