DONのヨット暮らし

Mais ou sont les neiges d'antan?

黒潮接近注意報下の潮の岬を越え、無事白浜綱不知着

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2014.5.28(水)
那智勝浦→白浜綱不知52.6マイル
4時15分前起床。
5時30分、メインも揚げ、スタート
現在潮の岬には黒潮が接近。特別の注意が発令されている。
そうとうの覚悟で進む。
結果、無事3時27分。素晴らしい泊地、南紀白浜綱不知に着。
着いたとたん三川さんが登場、びっくり。
今、船を直し中で、西郷さんの船が見えたので来ましたとのこと。
川村さんは泉大津で、お元気とのこと。

又やってしまった。
早く起きて早く潮の岬を越えたいと、近道をとり、気付いたら魚網のド真ん中。
乙島灯台をかわしてすぐ、計画航路では鰹島を右に見て進むのだが、
少しでも近くなる様、ぎりぎり左に見て進んだ。
ここで、前に何も見えないので、ハンディGPSにデータを入れようと船内に入る。
7~8分船中にいたかな。
途中で、チョット外を見に顔を出すと、右も左も前も後ろも魚網ロープと黄色のブイ。
遠くで魚網管理船が警笛をズット鳴らしている。
全面魚網。進む水路が無い、戻ろうと船を回したところでブルンと音がしてエンジンストップ。
アクセルまで動かなくなる。
あーこれで今回の航海も終わりかと思う。
潜れば外れるだろうか。
冷静にもう一度エンジンを掛けるとエンジンはかかる。ペラは動かない。
と、なんと一艇の何人も漁師が乗った管理船がこちらに来てくれ、
このロープをトモから取れと投げてくれる。
漁船がヨットを引っ張ってくれるのだ。
魚網のロープがあまりに太く、ペラにはとても巻けなかったのが幸いした。
結局、空いたところを進むのでは無く、太いロープの上をヨットが乗り越えて、
魚網の外へ出してくれた。
親切な漁師さん達。多分、私の好きな太地の漁師さんだと思う。有難うございました。
去年、布施田水道を過ぎ、安乗に向かうのに暗くなるので、予定コースをショートカットした。
ペラはからまなかったが、巨大魚網を抜けるのに難儀した。
私の計画航路は実際に船が進んだ航跡で検証しているので、計画航路を厳守しなけれいけません。
反省。

黒潮接近注意報
「現在、潮の岬に黒潮接近注意報が出ている。
2014年05月28日現在、黒潮室戸岬、潮岬、
三宅島から御蔵島及び房総半島南東岸に接近しています。
沿岸付近では強い流れが発生していると思われますので、マリンレジャー等は注意して下さい。」
波軸まで20マイル。潮の岬に黒潮がかかってます。
これは、2006年に始めてのロングで初めて潮の岬を越えた時と同じ状況だ。
この時は少し沖に出過ぎたせいもあり、船首は飛び上がり、飛び落ち、ロウリング激しく、
全く艇は進まず、逆に少しずつ後ずさりする。
私が最も恐怖を感じた時だ。
今回は以前の経験があったので、同じ状況を覚悟して進んだ。
ただ、海況は潮の岬越えに最適であった。
潮の岬灯台のリアルタイム情報を見ると風は4m以下、波も1m程度。

結果、逆潮は大きかったが、波は殆ど立たず、スムーズに進むことが出来た。
波の高かったのは潮の岬灯台を越えてからの30分ほどだけであった。

皆さん、潮の岬を越える時は事前に黒潮情報を調べましょう。
海上保安庁に海洋速報&海流推測図、海流図があります。
また、各灯台のリアルタイム風、波、情報はMICSで見られるので参照するようにしてください。

解説に「黒潮北縁から13マイルの所を黒潮の最強流速帯として黒潮の流軸としています。"流軸までの距離"はここまでの距離を求めています。」

潮の岬から周参見沖までは逆潮。
周参見沖から田辺沖までは連れ潮であった。これは去年の9月も同様。

白浜綱不知にきたからにはなんといっても温泉。
「番台」がある、昔ながらの銭湯を思わせる私の好きな白良(しらら)湯。
町営、木曜休み。

写真:
・潮の岬の灯台前。こんな近くの陸側を本船が通ります。波もここは高い
・白浜綱不知に舫うECHO POINT
・鰹島と燈明崎との間を抜けていけません。ぐるっと回っているところが網
黒潮注意報。波軸まで20マイル
黒潮