この目で女川
2015.6.11(木)
東北大震災の様子はTVで繰り返し報道された。
その中で最も驚かせられたのは女川の惨状であった。
一度、船で訪れた者にとって、とても信じられない状況であった。
TV報道では無く、自分の目で女川を見たかった、見る必要がある。
鮎川港から女川港を目指す。
このコースは金華山と牡鹿半島の狭い間を抜ける金華山瀬戸。
早崎と二股島の間を進む早崎瀬戸を通る。
前、反対のコースを取った時、早崎瀬戸で非常に悪い波と何故か強い風を経験した。
この瀬戸の転流の時間は電話帳の様に厚い水路誌にも出ていない。
転流時間は満潮干潮と普通はずれる。
でも、満潮干潮の時の方が穏やかだろうと、早崎瀬戸を満潮時に通過する予定を立てる。
今日の満潮は8時31分。早崎瀬戸まで13マイル。
港内でメインを揚げ、余裕を持って満潮3時間前7時半に鮎川港赤ブイを通過。
金華山瀬戸は狭いので緊張する。
予報では南の風6m~9mだったが、風がショッチュウ変わる。
懸念した早崎瀬戸近辺が今回は穏やか。特に問題無く通過。
左(西)に女川原発が見えてくる。
女川の堤防に近づくと右(東)から、左(西)から伸びる両堤防とも新しいい。
どちらにも燈台は無くなっている。
右に赤ブイ、左に緑ブイが設置されている。
防波堤の直前に港内入口を全面封鎖する様に右(東)から長ーい魚網が伸びている。
コースを左に取り、魚網の端を廻り込む様にして港内に入る。
以前留めた岸壁を目指す。
眼前に展開されている海岸から山までの光景はとても言葉が出ない。
追ってお知らせします。
以前着けた、観光船桟橋の左側岸壁に向かう。
岸壁は完成している。
問題は水深。40m、30mあるこれではアンカーは利かない。
(後日追記、ここに記した水深はフィートでした、設定が工場出荷時に集成され、
水深の単位がフィートになったのにmと勘違いしています)
桟橋横の岸壁に1艇分、スペースがあったので横付。11時。舫いを決めて11時半。
少し後片付けをすると12時。直ぐ食事。
着けてみたわかったのだが、この岸壁は消波の為と思われる大きな穴があいていて、俵フェンダーの入ってしまう。
フェンダー防御板でどうにか防御している。
また、挽き波の大きな返しがあり艇が大きくローリングする。
何より、海側から強風が吹いたら、止める物が無いので艇があぶない。
早々に食事を終え、取った舫い類を外し、離岸。
女川の港は広い。岸壁は全て新しく、工事は完了している。
その岸壁をグルーと水深を見ながら探索。どこも30mの水深。
ところが、ついにありました。桟橋の北側、ズット船がいない岸壁の一番北寄り、
漁船らしきがならんでいる手前あたりが20mを切ることを発見。
アンカーを打つ。一旦バウを舫う。アンカーロープを引く。
一応利いた様だが、強力に引くと引けて来る。ようやっと利く。
しかし、水深に比べロープ長が短い。前を外し、アンカーを引いて揚げる。
泥が着いていたので、この長さでも利いたかもしれないが安全第一。
今度はさらに遠くに打ち、同じ作業。ドンドン引けてくる。
おかしいなーと上がって来たアンカーはワカメと海藻で包まれていた。
3回目、さらに沖に打つ。利いた。しかし、アンカーロープを全部出しても岸壁に届かない。
20mの三つ打ちロープを繋ぐ。槍付完了。
アンカーロープを全部使い、さらに継ぎ足したのは初めてだ。
アンカーロープはおよそ、80mぐらいの長さ。
家屋は無く、もうもうと土煙りをあげダンプカーが行き来している。
山の上の大きな病院のみ残っている。階段で病院まで。そこにあるカフェで状況を聞く。
山の上の病院まで津波が到達したとのこ。
砂煙の中、荒野を駅まで歩く。
大きなとても駅舎とは見えない優雅で美しい建築物。
ナント、坂さんの作品ではないか。素晴らしい作品だ。
随分お会いしてないが坂さんはお元気かな。
私は坂さんが世界的に有名な建築家に成る前からその建築物を実際に何件も見に行っている。
風呂も設置されている。
駅舎及び関連建物以外は周囲荒野。
女川は以前来た時に感じたが、文化的な雰囲気のある土地だ。坂さんを選んだのもそう行った背景があるのだろう。
女川紹介のパンフレットを色々仕入れ、アレコレ聞く。
食糧調達はファミリーマートしかない。
粉じんとダンプの行き来の中、40分ぐらいかけて行く。
また土煙りの中、艇まで戻り、先ずはうがい。
水とトイレ。水が無い。港遊覧船桟橋近くにあるのは鮎川と同じ工事様トイレと飲めないと表示された水。
ところが、発見。駅の前に小公園があり、水飲み場。
でもここからどうやって船まで運ぶか。道路があるか。今までで最長距離の水運びとなる。
パンフレットとインターネットで女川の状況を調べてからでないと、行動が出来ない。
パンフレットを読みながら今日の一日が終わる。
写真:
・80mアンカーロープを伸ばし槍着けしたECHO POINTG
・美しい女川駅
・港手前にある女川原発
東北大震災の様子はTVで繰り返し報道された。
その中で最も驚かせられたのは女川の惨状であった。
一度、船で訪れた者にとって、とても信じられない状況であった。
TV報道では無く、自分の目で女川を見たかった、見る必要がある。
鮎川港から女川港を目指す。
このコースは金華山と牡鹿半島の狭い間を抜ける金華山瀬戸。
早崎と二股島の間を進む早崎瀬戸を通る。
前、反対のコースを取った時、早崎瀬戸で非常に悪い波と何故か強い風を経験した。
この瀬戸の転流の時間は電話帳の様に厚い水路誌にも出ていない。
転流時間は満潮干潮と普通はずれる。
でも、満潮干潮の時の方が穏やかだろうと、早崎瀬戸を満潮時に通過する予定を立てる。
今日の満潮は8時31分。早崎瀬戸まで13マイル。
港内でメインを揚げ、余裕を持って満潮3時間前7時半に鮎川港赤ブイを通過。
金華山瀬戸は狭いので緊張する。
予報では南の風6m~9mだったが、風がショッチュウ変わる。
懸念した早崎瀬戸近辺が今回は穏やか。特に問題無く通過。
左(西)に女川原発が見えてくる。
女川の堤防に近づくと右(東)から、左(西)から伸びる両堤防とも新しいい。
どちらにも燈台は無くなっている。
右に赤ブイ、左に緑ブイが設置されている。
防波堤の直前に港内入口を全面封鎖する様に右(東)から長ーい魚網が伸びている。
コースを左に取り、魚網の端を廻り込む様にして港内に入る。
以前留めた岸壁を目指す。
眼前に展開されている海岸から山までの光景はとても言葉が出ない。
追ってお知らせします。
以前着けた、観光船桟橋の左側岸壁に向かう。
岸壁は完成している。
問題は水深。40m、30mあるこれではアンカーは利かない。
(後日追記、ここに記した水深はフィートでした、設定が工場出荷時に集成され、
水深の単位がフィートになったのにmと勘違いしています)
桟橋横の岸壁に1艇分、スペースがあったので横付。11時。舫いを決めて11時半。
少し後片付けをすると12時。直ぐ食事。
着けてみたわかったのだが、この岸壁は消波の為と思われる大きな穴があいていて、俵フェンダーの入ってしまう。
フェンダー防御板でどうにか防御している。
また、挽き波の大きな返しがあり艇が大きくローリングする。
何より、海側から強風が吹いたら、止める物が無いので艇があぶない。
早々に食事を終え、取った舫い類を外し、離岸。
女川の港は広い。岸壁は全て新しく、工事は完了している。
その岸壁をグルーと水深を見ながら探索。どこも30mの水深。
ところが、ついにありました。桟橋の北側、ズット船がいない岸壁の一番北寄り、
漁船らしきがならんでいる手前あたりが20mを切ることを発見。
アンカーを打つ。一旦バウを舫う。アンカーロープを引く。
一応利いた様だが、強力に引くと引けて来る。ようやっと利く。
しかし、水深に比べロープ長が短い。前を外し、アンカーを引いて揚げる。
泥が着いていたので、この長さでも利いたかもしれないが安全第一。
今度はさらに遠くに打ち、同じ作業。ドンドン引けてくる。
おかしいなーと上がって来たアンカーはワカメと海藻で包まれていた。
3回目、さらに沖に打つ。利いた。しかし、アンカーロープを全部出しても岸壁に届かない。
20mの三つ打ちロープを繋ぐ。槍付完了。
アンカーロープを全部使い、さらに継ぎ足したのは初めてだ。
アンカーロープはおよそ、80mぐらいの長さ。
家屋は無く、もうもうと土煙りをあげダンプカーが行き来している。
山の上の大きな病院のみ残っている。階段で病院まで。そこにあるカフェで状況を聞く。
山の上の病院まで津波が到達したとのこ。
砂煙の中、荒野を駅まで歩く。
大きなとても駅舎とは見えない優雅で美しい建築物。
ナント、坂さんの作品ではないか。素晴らしい作品だ。
随分お会いしてないが坂さんはお元気かな。
私は坂さんが世界的に有名な建築家に成る前からその建築物を実際に何件も見に行っている。
風呂も設置されている。
駅舎及び関連建物以外は周囲荒野。
女川は以前来た時に感じたが、文化的な雰囲気のある土地だ。坂さんを選んだのもそう行った背景があるのだろう。
女川紹介のパンフレットを色々仕入れ、アレコレ聞く。
食糧調達はファミリーマートしかない。
粉じんとダンプの行き来の中、40分ぐらいかけて行く。
また土煙りの中、艇まで戻り、先ずはうがい。
水とトイレ。水が無い。港遊覧船桟橋近くにあるのは鮎川と同じ工事様トイレと飲めないと表示された水。
ところが、発見。駅の前に小公園があり、水飲み場。
でもここからどうやって船まで運ぶか。道路があるか。今までで最長距離の水運びとなる。
パンフレットとインターネットで女川の状況を調べてからでないと、行動が出来ない。
パンフレットを読みながら今日の一日が終わる。
写真:
・80mアンカーロープを伸ばし槍着けしたECHO POINTG
・美しい女川駅
・港手前にある女川原発