DONのヨット暮らし

Mais ou sont les neiges d'antan?

宮古港着

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2009.9.5(土)
宮古港着。仮舫いをして1時15分。

天気予報は曇り。警報注意報は濃霧注意報のみ。
今日こそカッパ無しで出港と思って、出港準備しているとポツポツ雨が落ちてくる。
何だよ、予報が違っているじゃない、まー直ぐ止むだろうと軽いヘリーハンセンのカッパを着て出港しようとする途端、猛烈な雨。ザーザー降りの中でアンカーを上げる。
久慈港の外堤防へと向かう。今日の予報ではきのうのうねりを伴うが取れていた。しかしうねりがかなりある。久慈港では小さなうねりでも増幅されるのかもしれないと思う。
雨も小雨になってくる。これで上がるだろう。と思っていたら1時間ほどしてまた猛烈に降ってくる。
カッパの中がぐっしょりぬれる。艇内に入り、下着、靴下全て着替える。
カッパも真打、ヘンリーロイドにする。

外海に出ると波は確かに小さくなったが、うねりは未だかなりある。
宮古までは38.1マイル(69km)といままでより長めだ。
リーフしてあったメインをフルメインにする。
沿岸の景色が変わり、熊野灘の様に石の断崖とリアス式の深い入り江が続く。
だんだん宮古湾の入口に近づきつつある時、アクシデント発生。
バシッと変な音が響く。変な音だな、艇内で何が落ちたんだろうと思う。
そのまま進む。この辺では魚網に気をつける必用があるので常に前方海面を注しして航海する。
その時は左舷に座っていた。ふと目の中に左舷ステーの異様な状況が目にはいる。
ステーが裂けて広がり、細く一部が繋がっているのみなのだ。
すぐさま、デスマストが頭をよぎる。
ただちにセイルダウン。
このまま走って大丈夫だろうか。
何処で修理しよう。確か宮古湾の奥にヨットハーバーあるのでそこで修理するか。
チャントした技術者がいるだろうか。スエージング宮古で出来るだろうか。修理中の係留料が結構かかるなとか諸々の考えが行き来する。
セイルダウンしてしばらくすると少し気持ちも落ち着いてくる。
破損したのはスプレッダーの下から船首側に引張るローアーシュラウドだ。この太いマストを持つBW33はセイルを張って力をかけない限り、デスマストするはずがない。と冷静になる。
次は早速次ぎの段階へと考えを進める。
最適な対処は何か。
私は割りと楽観的で問題が起こった時、必ず解決策はあるはずだと考える。最適解を模索し探し当てるのが楽しいのだ。
宮古港につくまでに出た結論は信頼がおけないので何処か、叉は誰かに修理は依頼しない。
自分でマストに登って、ステーを外し、それをそのまま児島に送り、新しい物を作ってもらい送り返してもらう、というものだ。
困った時の相談先、ブルーシーガルの上田さんに連絡しアドバイスをもらおうと、これで解決策とし安心して宮古港に入る。念のため、右舷側もチェックすると外側ステンレス線が左舷側を同じ、スエージングから5cmぐらいで3本ステンレス線が切れている。調べないと気が付かない。両弦とも取り替えることにする。長期航海ではいろんな事が起きる。

着いて、直ぐ児島に電話。上田さんにもメール。

宮古港では大きな川沿いにある道の駅、シートピアなあどの裏側に着ける。
宮古とは名前からしてゆかしい。町も大きい。
チョット先ず散策に出かける。道の駅に入ってみると新鮮な野菜が豊富に売れている。
トマトが特に安くて品物が良い。買うのはまた後にして豆腐だけ買う。
散歩しながらスーパーと銭湯を確認する。スーパーに入り、状況を把握しビールだけ購入し裏どおりと通って船に戻る。1本奥の通りには白壁の土蔵を持つ家が何軒かある。これは何で栄えたころのものなのだろう。
居心地良さそうなところだ。
漁港は非常に広く、大型の漁船が多い。ECHO POINTの少し上流には大きな北海道のイカ釣り船が舫っている。
明日はもう一日宮古を楽しみ、あさって台風避難港に移動するつもり。
ビールを飲んでから、銭湯へ。
七滝油。私の好きな町の銭湯だ。漁師らしき人ばかりだ。
船に戻り食事をして就寝。

写真:
宮古港に舫うECHO POINT
・裏の通りの蔵
・ステー、ステンレス線一部切断
熊野灘の様な景色